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ブリュレ

第16章 恋


仕事が終わり、彼の元に行く準備をしながら私は考えた。

恋と言うのは、甘いはずが、時々苦かったりする

ふわぁふわぁとやわらかいはずが、
最初の一口は固かったりする....

お菓子のようなモノなのかも知れない。


また、食べたくなってしまう...



私は、急いで彼の待ってる場所に走った。

あの場所で私を待っててくれてるから



今からも、
甘かったり、苦かったり、やわらかったり、固かったりして、私たちはそういう恋を進めるのだろう...




彼はいつもの場所で待ってた、時々 空を見たりして



「錦戸さん、お待たせしました」



私は笑顔で近づいて行くと


錦戸「おん、ほんなら行こか?」


ガードレールにもたれてる彼が立ち上がる。



「あの、ラーメン屋さんですか?」



錦戸「おん、あの店は最高やしな」



「そうですよね、あっ...」


私は思い出したように、ずっと彼の為に思って作った原稿を取り出した。


「....これ、出来たんです、一番に見て下さい」


彼は嬉しそうに受け取りながら、パラパラと見た。


錦戸「おん、どんな話しなん?」


「実は最初は、泣き虫姫と強気の妖精の話しだったんですが....」


私はいつの間にか横を歩きながら話してた。


錦戸「可愛い話しやな」


なぜか、彼は照れた感じで笑ってた。


「でも、アイドルと恋する話しに変えました...」


私の言葉に彼は、驚いた顔で


錦戸「それって....」


「はい」


私は得意そう返事をした。


錦戸「絵本になるん?」


彼は少し呆れ顔になっていたが、私は構わなかった。
これは、私の思いを詰めた作品だったから


「錦戸さんへの絵本なんで」


「えっ、マジで嬉しいわ」


嬉しそうに原稿を見つめていた。



そして私たちはいつの間に腕をくんで歩いていた。


絵本のラストの白い衣裳でのパッピーエンドのように...





END








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