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誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】

第7章 とっておきの風邪薬


夜中、平次は目が覚めた。隣を見ると床に横たわり、眠っている和葉の姿があった。
「和葉…?」
平次は小さな声で呼んだ。それに気付いた和葉は床から起き上がった。
「あ。平次。起きたん?…うわぁ。あたしこないなとこで寝てしもた…」
「今度は和葉が風邪ひくで」
「大丈夫やって。あ、そうや。お粥作ったねんけど食べる?」
そう言って和葉はキッチンに置いてあったお粥を持ってきた。
「1人で食べれるか?それか、あたしが平次の口にあーんってしたろか?」
「アホ。1人で食べれるわい」
そう言いながら平次はお粥をレンゲですくって一口食べた。
「うまっ!」
「ほんまっ?!そら良かったぁ」
「和葉、やっぱ料理上手いなぁ。ええ嫁はんになるで」
「嫁はんっ?!って…誰の?」
「そっ…そんなもん…未来の人やないか」
平次は焦りながら言った。
「もぉ。ほんっま素直や無いんやから。……あ、そうや。さっき平次、夢で凄いうなされとったけどどないな夢みてたん?」
「え……?!!俺、夢でうなされとったんかいな!」
「うん。1人でメッチャ喋っとったで」
「何て?!」
「んー。何やったかな…」
本当は平次の寝言を和葉は覚えていたが恥ずかしくてとても言えなかった。
「もぉぉ。教えてくれよ~」
「ほんなら、平次がみてた夢の内容教えてくれたらな」
「え……。ゆっ…夢の内容?」
平次の顔が一瞬で赤くなった。
「か…和葉が俺の看病してくれとって。そんで風邪薬が無かったから変わりに薬を和葉のキスで…」
「ふぅ~ん。せやからさっきあんな寝言、ゆーてたんか」
「やから、その寝言教えてくれや。夢の内容教えたやないか」
和葉は少し考えたがやっぱり言わない事にした。
「うーん。一言でゆーうたらあたしが平次に言われてうれしいことやな」
「本間か?!それ、どんな言葉?」
「それは秘密~」
「何でや~。教えろや~。なぁ、和葉ー」
平次は悔しがってお粥をガツガツ食べ始めた。
「なぁ、平次」
「何や?」
「夢の内容、現実にせーへん?」
「はっ!?」
和葉は平次の唇めがけて顔を近付け平次の唇に舌を絡ませた。
「んっっ…」
「ぷはっ」
「とーっておきの風邪薬」
和葉は平次の耳元でそうつぶやいた。

とっておきの風邪薬END
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