第11章 夢
誰かが、僕の棺を叩く。
安田「マル、まだ寝てるん?」
僕は怠そうに起きた。
安田「なん、マルが寝坊なんて、珍しいなぁ」
そう言うと嬉しそうに笑った。
丸山「..夢を見てて..」
僕は照れくさそうに告げた。
そう、長く幸せな夢を....
安田「そうなんや、早く行くで、みんな待ってるから」
そう言うと部屋を出ていった。
彼らに人間の時の記憶はない。
彼らに牙を立ててから、僕は誰かを襲うたびに
あの日の自分を思い出すのだ....
何よりも大切な、天使たちを闇に引きずり下ろしたあの時のことを...
僕の重い罪を....
彼らと一緒に過ごし、永遠をかけて罪を償うつもりだ
神が許さなくても...
しかし彼らは、
僕との契約をいまだに守ってくれている。
あの日からも、
僕は泣き虫のままだが、孤独ではない..
彼らの仲間になったあの日から...
これからも、永遠に....
END