第8章 別れから再会
僕は彼らの村の入り口に、
横山くんを優しく下ろして、目隠しを取った。
視界に僕が見えて、彼は嬉しそうに抱きついた。
横山「お兄ちゃん、ほんまにありがとう..」
丸山「よく頑張ったね..」
横山「俺は、アイツらの一番お兄ちゃんやからな!」
丸山「そっかぁ...」
そう言って僕は微笑むと、
彼の顔に手のひらを優しくあてた。
横山くんの意識は急になくなった。
僕の腕に倒れ込んだ彼を、
そっと寝かせてコートをかけた。
丸山「.....全ては夢に...、僕の事も...。」
僕は、一人、一人の子供の部屋に侵入し、
寝ている彼らに、同じ事をした。
彼らの記憶を、、
僕との記憶を消した....。
涙が止まらなかった.....
みんなとの思い出が、胸に刺さった。
しかし、彼らの側に僕はいられなかった。
深紅の瞳の僕は...
僕はどんなに孤独でも、
あの屋敷で彼らの成長を見守ろうと思っていた...。
たとえ、側にいられなくても...
僕は....
一人、静かに屋敷に戻り、門に重い鍵をした。
もう二度と、
誰も侵入ししないように...