第41章 キルア=ゾルデイック✴︎ホワイトデー企画
『はぁ、いい加減インターホンを鳴らすってことを覚えてほしなー!』
まだ、少し寒さが目立つ3月に彼、キルアがやってきた
相変わらずインターホンを押さない彼に少しきつめの言葉で出迎える
「そ、それよりさ。ってクマ欲しいって言ってたよな?」
珍しくいつもの強気な声でないことに気づき彼の方に顔を向ける
彼は顔が赤くなっているのに気づいているのだろうか?
白い肌に赤い頬がよく目立つ
『え、どうしたの?顔真っ赤だけど。熱でもある?』
あ、この部屋が暑いのかな?
私の部屋は2月と同じくありとあらゆる暖房器具がついている
「な!み、見んなよ!!」
『はぁ?見たらダメなの?』
猫目な目を釣り上げ怒鳴りつけられる
その言葉に素直に従い彼から顔を背ける
『で、なんだっけ?』
「くま、好きだよな?」
『あー、うん。好きだね』
そうだよな
っと、誰に言うわけでもなく独り言をつぶやく彼はそれだけ聞くと
何も言わず帰っていった
『なんだったんだろう?』
このことに気づくのはその数日後
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『えーと、ここでいいよね』
手に持った紙と場所を何度も見比べて目的地を確かめる
何故彼は、今日のような寒い日にかぎって外に遊びに行きたいなどといったのか。
疑問で仕方ない
「!どこいってんだよ!!」
『あれ?ここじゃなかったの?』
「全然ちげーよ!」
少し離れたところから銀色の髪をなびかせかけてきた
なんだ、ここじゃなかったのか
地面から頭上へと伸びる変な顔をした鳥の彫刻を見上げる
絶対ここだと思ったんだけどな
✴︎続きます✴︎