第17章 クロロ=ルシルフル✴︎バレンタイン企画
口で甘いチョコがドロドロと溶けていく
『あ、そういえば。今日ってバレンタインだね』
「あぁ、そうだな」
私のお気に入りの黒いソファーに長い足を見せつけるように組み座るのは、
あの、幻影旅団団長クロロ=ルシルフル。
片手に私が飲む予定だったココアを持ち分厚い本から目を離さない彼、、
『あーあ、今年はチョコ作ろうと思ってたんだけどなー』
結局チョコを作らないまま時計は午後10時を示している
よくよく考えればクロロと付き合ってからチョコを渡していないことに気づく
なぜかすごく罪悪感に包まれ
『クロロ、、ごめん、』
謝っていた。
「いきなりどうした?」
返事は返ってきたが相変わらず本から目を離さない
どれだけ本が好きなんだ。。。
『いや、よく考えたらクロロにチョコ、あげたことないなーって』
「あぁ、確かにそうだな」
そう言ってあれだけ目を離さなかった本を閉じ立ち上がる
『え、何?もう寝るの?はやくない?』
生活リズムの崩れてる私からしたら10時なんて午後7時と変わらない
どうやら、クロロは寝るつもりじゃないらしく正面に立ち私の頬に手を添える
『………何してるの』
「せっかくのバレンタインだ。俺もチョコを味わいたいと思ってな」
ゆっくりとし顔を近づけてくるクロロ
私は別に空気を読めない女じゃない
よって、
この時間
この行動
この雰囲気
その3つから考えられることはほぼ1つ…………
「ん⁈」
『チョコならまだ残ってるよ』
とっさに机にあったチョコをクロロの口に押しつける
✴︎続きます✴︎