第1章 ずっと貴方といられたら
床に目を落とせばそこにあったのは
首輪…
それを拾い上げようと鈴に触れたとたんあの日…さんが消えたあの日の夢を思い出した。
夢に出てきたあの女性はたぶん…いや絶対さんだった。
彼女が言った願い、まだ叶えていない…
“辞めないでほしい”と言った彼女の言葉、ずっと頭に残ってた。
「さん…貴方はバスケをしている僕は楽しそうだったと言いましたが、それは貴方がいたから…貴方がいてこそ僕は楽しめたんです…」
『なら…また私に見せて…?』
さんの声が聞こえた気がして部屋を見回しても姿は見えなくて。
「また…見たい…僕のバスケを…」
やっぱりそうだ。僕はさんがいるから僕でいれるんです。
僕はまた一度は嫌いになったバスケをまたやろうと思う。