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おにとゆうだち
第2章 夕立
隣町にも、鬼はいたらしい。
でも、この町から来た生徒は彼一人だったから、
誰にも言えずに過ごしてきたという。
いつかと全く逆だった。
私は聞いて、彼は滔々としゃべり続けた。
そのうち、停留所の目の前に、行列の先頭が現れた。
ハイヒールを履いた膝から下だけの脚、よく分からない黒いモヤモヤ、
それを追い越すように、男の顔を付けた巨大な頭が転がっていく。
二人で、それらをしみじみと眺めた。
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