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青春のノスタルジー

第22章 合図


次の日、案の定私は泣きすぎで目をはらして、仕事に行った。

仕事場の人は、何があったのかと気にしてる様子だが
誰も何も聞いてはこなかった。

聞かれても、私も言う気はなかったが


私は、何をしてても、渋谷さんが頭から離れなかった。

仕事をしてても辛かった....

ため息ばかりの午前中が終わった。



お昼休みに、一人でご飯を食べてたら親友が近寄って来た。

「......本当にごめんね、、」

私は黙って、彼女の顔を見た。

「....もう、別にいいし」


私は、本当にどうでも良かった。

全てが、どうでもいい気持ちだった。

あの動物園から帰って来てから、

そんな私を彼女は見て、静かに微笑むとそのまま黙って去っていった。




渋谷さんなら、こんな時に、何て言って私を笑かしてくれますか?

ずっと笑かしてくれてましたよね、私の事を...

私、渋谷さんがいないと、笑えないんですよ...






帰りの電車で、高校生が話してるのが耳に入った。


「すばる、体調良くなって本当に良かったねぇ、今日の生放送に出てくれてさぁ」

「えっ、マジで!見なきゃ!」




あっ、すばるさんテレビに出るんだ....



私は少し元気になっていた。

そして、急いで帰って、テレビの前でスタンバイした。

テレビでも見れたら元気になれるって思った私の考えは間違えだった。

テレビのすばるさんは、やっぱり別人だった。

鼻唄を唄ってた時とは、全然 別人で...

ここに居た人は、違う人なのかも....

その現実を見せ付けられた私は....

また、涙が出た。



夢だったんだ、あの3日間は....

そう確信した時だった...


!!!!!


「.....すばるさん...」


歌のラストに、渋谷さんは自分の鼻をつまんだのです



「....は、ははっ...」



私は、泣きながら笑ってた。





渋谷さん、届いてますよ....

私、応援しますから...

負けないで下さいね...

私も、辛くなったら私も鼻をつまんで頑張りますから....
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