第6章 復讐。
次に目を覚ました時、
琴乃は手と足をガムテープで縛られていた。
部屋を見渡すと、
そこには父がいつもの席でコーヒーをすすっていた。
「お父さん!お父さん!」
必死で呼びかけるとお父さんはこちらを見た。
「やぁ、琴乃。」
父は相変わらず死んだような目で琴乃を見下ろした。
「これ、何?はやく取ってよ!!!!」
父はそんな琴乃の願いに首を横に振った。
「琴乃。お父さんにはね今までみんなに内緒にしてた趣味があるんだ。」
「お父さん!!はずしてよ!お父さん!!!」
「僕はね美しいものが好きなんだ。美しいものをコレクションするのがね。」
「ねぇ!お父さん!!!!お父さん!!!!!」
「琴乃。お前は美しい。さすが希恵の娘だ。でも、まさか希恵よりも美しくなってしまうなんてなぁ。」
父はそういうとニヤニヤと笑った。
「…おとう…さん…?」
「お父さんはね頑張って来たんだ。だからね、どうやら神様がその褒美をくれたんだ。」
「さぁ、琴乃。最後にお父さんのコレクションを見せてあげるよ?おいで。」
そういうと父は琴乃を抱き上げた。
そして、今まで存在さえ知らなかった地下室へと
入って行った。