第4章 約束。
キッチンへ行くと、
おばさんが笑顔でご飯を並べていた。
食卓には4人分のご飯が用意されていた。
「…?」
琴乃と葵と葵のお母さんと…
あともう一つは?
やっぱり誰か居るのかな…?
「さっ!席について、ご飯たーべよぉー♪」
葵はそういうと、席に座り
琴乃とおばさんの顔を交互に見た。
「はいはい。それじゃぁ、食べましょうね。いただきます。」
「いただきまーす♪」
「いただきます。」
一つの空席が気になった。
そこにも熱々のご飯が置かれていた。
誰か居るのなら呼びに行かなければせっかくのご飯が冷めてしまうのに…。
琴乃に遠慮しているとかだろうか…。
「…あの、この席…」
『 気にしないで 』
またこれだ。
琴乃が何か言おうとした時に
今度はおばさんが声をかぶせてそう言った。
なんだか異様な雰囲気だった。