第3章 秘密。
その日、
学校へ到着するも、母の事で頭がいっぱいで
ずっと具合が悪いままだった。
何故母は琴乃をそんなにも恨んで居るのだろう?
琴乃は母に何をしてしまったのだろう?
恨まれる原因が浮かばなかった。
何よりも、
愛されていると思っていた母に
恨まれていると知ったショックがでかかった。
「…ちゃん…琴乃ちゃん!」
葵の声にはっとなり我に返る。
「あ。ご、ごめん。」
琴乃はぱっと顔をあげた。
「もぉー!大丈夫?何か顔色悪いし…保健室行く?」
葵は心配そうにそう言った。
「うん…そう…しようかな。」
琴乃の返事を聞くと、
葵は琴乃を保健室まで連れて行った。
琴乃の具合は回復することもなく、
早退する事になった。
「保護者の方に電話しますね。」
保健室の先生がそう言って立ち上がるのを
琴乃は止めた。
「母は…今日留守なんです。代わりに…親戚の家に電話してもいいですか?」
琴乃がそういうと、
先生は不思議そうな顔をしたが
「まぁ…いいでしょう。」
そういうと、
琴乃は教師と共に職員室の電話から電話をした。