第2章 憎悪。
それから琴乃は何も口にせず、
部屋に戻ると、
しばらくベットに潜っていた。
母はキッチンで洗物をしているようだった。
琴乃ははっと思い出した。
母の部屋のパソコンをつけたままだ。
琴乃は慌ててベットから飛び起きると、
すぐに母の部屋へと向かった。
母の部屋に入ると、
琴乃が見たあのブログの画面が開きっぱなしになっていた。
琴乃はそのブログのURLを
自分の携帯に打ち込み、登録すると、
急いでパソコンを閉じた。
「琴乃ちゃん?何してるの?」
その声にどっと冷や汗が溢れて
まるで金縛りにあったように体が動かなくなった。
「…あ…っと…」
喉がカラカラに渇き、
上手く言葉を発する事が出来ない。
というより、何を言えばいいかわからない。
「お母さんの部屋で何してたの?」
足が震えた。