第2章 変化
「俺は先いくぞ。」
りさと鳳くんが話続けているので、日吉くんはそう言って歩きだした。
「あっ私も…」
えみもなんとなく日吉くんを追いかけて歩いた。
りさたちも喋りながらついてきた。
えみと日吉の間に会話はないまま。
「そういえば日吉くんってさぁー!」
りさが今度は走って日吉の隣にいき、並んで歩いた。
すごい、、、あの日吉くんと初めて会話するのにあのテンション、、、。
りさが日吉にマシンガントークをかましているので、
自然とえみは鳳と隣で教室に向かった。
「俺も同じクラスがよかったなー。」
「私も。鳳くんと同じクラスなら楽しかっただろうな。」
「え、そう思う?」
鳳くんは顔を私に向けた。
ちょっと驚いてる。
「うん。思うよ?」
だって優しくて喋りやすいから、同じクラスならもっと仲良くなれただろうし…。
「俺だけかと思ってた。」
「なんでよー!」
えみは気がついた。廊下を歩いているだけで、鳳くんはたくさんの女の子から挨拶をされてる。
『鳳くんおはよー!』とか、『久しぶりー!』とか。
学年が違う人も、『あっ!鳳先輩だ…かっこいい…』って、本人は気づいてないけど私には聞こえてる。
それは教室に近づくとさらにすごいものだった。