第11章 夏の夜の花*伊月*
「みんな!明日花火大会に行くわよ!」
練習終了後のミーティングで、リコ先輩が意気揚々と発表した。
「花火大会なんてあるんですか?」
黒子くんが小さく反応した。
「そう!毎年学校の近くであるんだよ。結構でかい祭りらしいよ!」
小金井先輩が漠然とした「花火大会」に付け加えた。
「朝から花火なんか上げるのか?」
「ダアホ!終日部活休みにするわけじゃねぇよ!」
木吉先輩の相変わらずの天然ボケに日向先輩が鋭く切り返した。
「そっ!明日はちょっと早めに切り上げて行きましょう!」
皆で花火大会かぁ…。
楽しそうだけど、出来れば二人で行きたかったな…。
なんて、贅沢かな。