第40章 Home Sweet Home*木吉*
その後方向転換をして、浴室まで連れていかれた。
一緒にお風呂に入って、今日の先輩たちとの飲み会の話を湯船に浸かりながら聞いていた。
「今日は懐かしかったなぁ。楽しかった。」
日向先輩とリコ先輩は相変わらずのお付き合いで、結婚っていいんだぞってことを粛々と説いてきたとか。
伊月先輩のネタ帳がついに200冊を越えたとか。
小金井先輩は彼女が欲しくて合コンに行くけど、結局友達止まりになっちゃうとか。
お風呂から出ると、必ず鉄平は私の頭をバスタオルでわしゃわしゃっと拭いてくれる。
私は寝室で鉄平のマッサージをするのが習慣になっていた。
ベッドに入って少しだけお話しするのも定番コース。
腕枕をしてもらって、枕元のライトの電気だけを点けておく。
「今日、鉄平がいなくてなんか寂しかったんだよね。」
「俺がいないの初めてじゃないだろ?」
「二人でいるのに慣れて当たり前になっちゃったから。でも、鉄平が私を選んでくれたの当たり前だと思わないようにしたいな。…いつもありがとう。」
「こちらこそ、ありがとな。…お前がいてくれて幸せだ。」
「えへへっ…。私もだよ…。んー…お休みなさい…。」
鉄平の頬にちゅっと軽くキスをした。
「…おやすみ。」
私の唇に彼の唇が優しく重ねられた。
今日も幸せな気持ちで眠りにつける。
それは貴方のお陰。