第37章 Lunch Box*青峰*
4時間目が終わるチャイムが鳴り響いた。
私はいつも通り校舎の一番高いところへ向かう階段を上った。
屋上の扉を開け、さらに高い扉の上を見上げると、見慣れた青い短髪に日焼けしたような黒い肌の彼が見えた。
「だーいーきー!お昼だよー!」
「ん…あぁ?やっべ、寝ちまったわ。」
「またサボったの!?そんな子にはこれは渡せないわー。」
背中に隠していた包みを大輝の顔の正面に突き出した。
「あー!わかった、わかった!5時間目からは出るから!」
しょうがないな、って言って渡すとあっという間に包みを開く。
「腹減って死にそうなんだよ、マジで。」
箱を開いた時に一瞬にっと笑う顔が大好き。
こんな感じでいつもお昼休みが始まる。
「いただきます。」