第32章 可愛い顔して*桜井*
部活帰りのカフェ。
「んー!幸せー!ここのパンケーキ食べたかったんだ。」
「見た目も可愛いし、味も美味しいですね!」
はしゃぎながらパンケーキを堪能する。
周りを見渡せばほとんどが女の子。
私の目の前にはぱちっと丸い目に、さらさらの栗色の髪が魅力的な男の子。
乙女系男子というカテゴリーに入るのかな?
「桜井クリーム付いてるよ?」
彼の口元にちょこんと白いクリームが付いていた。
私は無意識に手を伸ばし、それをペロリと舐めた。
「苗字さん!…スミマセン。」
何故だか彼は顔をりんごみたいに真っ赤にしていた。
可愛いなぁ。
普通の女の子よりも女の子みたいな桜井。
まるで女友達といるみたいにリラックスして接することが出来た。