第28章 文化祭②/黄瀬*氷室*赤司
劇はフィナーレを迎え、無事に幕を下ろした。
クラスも落ち着き、さぁ着替えて廻りに行こうとクラスメイトはぞくぞくと移動した。
「名前っち!ちょっと待って!そのままの格好でいて!」
名前っちは薄い水色の綺麗なドレスを着て、本当にお姫様のようだった。
「え!涼ちゃん!?」
誰もいなくなった教室。
「この靴がぴったり履けた人と結婚するんスよね?」
彼女の足元に小道具のガラスの靴を置く。
すると、彼女は右足をガラスの靴にはめた。
「じゃあこれで私は涼ちゃんと結婚できるのかな?…ふふっ。…ロマンチストだよね。」
「やっぱり名前っちの王子様になりたいっス。…俺といつか結婚しよう。」
未来の約束。
だけど、絶対に叶えてみせるっス。