第22章 妬く。/黒子*日向*青峰
<日向>
「名前!あ、ついでに日向くんも。」
「ついでって何だよ、カントク。」
昼休みの一時。
学校にいる間だと、俺とクラスが違う名前が唯一二人きりで過ごせる時間。
今日も二人で廊下で他愛もないことを話していた。
「リコ、最近どう?また休みの日にでも遊びに行こうよ!」
名前は中学の時からの付き合いなので、もちろんカントクとは面識がある。
むしろ二人は仲が良すぎる。
「リコほんと細いよねー!本当羨ましい!」
「名前だって細いわよ?ほら!」
そう言うとカントクが名前に腕を回して抱きついた。
「もー…リコはくっつきたがりだね。」
口から出た言葉とは裏腹に、名前はにこにこしている。
あー…カントクに妬くとか、俺恥ずかしすぎるだろ。