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黒子のバスケ*Short Stories

第1章 大きな一歩*伊月*


「あっちぃー!!」
「海だー!!泳ぐぞー!!」
「遊ぶなダァホ!練習すっぞ!」

夏休みが始まって早々の誠凛高校バスケットボール部合宿。
私はマネージャーとして同行している。

今年は海と山で2回行うことになった。
ただし、回数を増やしたので、食事は自炊。
監督であるリコ先輩の料理はもはや人智を超えているので、必然的に私が担当することに。

「名前ちゃん、あいつらよく食べるから大変だけど宜しく頼むわ。」

正直料理は苦手ではないけど、大人数の料理はしたことない。
リコ先輩からお願いされてから、お母さんに相談してメニューを考え、何度も何度も練習した。
正直不安だけど、私も皆の役に立ちたい。

「苗字、何か困ったら遠慮なく言えよ。むっ!磯の香りで忙しい!キタコレ!」
「伊月気が抜けるから本当やめろ!」

「ふふっ!ははは!」

ついつい笑顔になってしまう。

伊月先輩はいつも優しくて穏やか。
イーグルアイを持っているからか、周りがよく見えるみたい。
練習で疲れているのに、よくこんな風に声をかけてくれる。

さらさらで綺麗な黒髪。
澄んだ黒い瞳。
クールに見えて実はダジャレ好き。
そんなギャップもまた素敵。

私がバスケ部マネージャーになるきっかけをくれた人。



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