第18章 8月2日*火神*
8月2日。
今日はついに大我の誕生日。
もちろん今日もバスケ部は練習に励んでいる。
今年のIHの夢は悔しいことに散ってしまった。
だけど気持ちを入れ換えて、今は皆WCに向けて練習にも一層熱心に取り組んでいる。
「名前ちゃーん!」
休憩中にリコ先輩が私を呼んだ。
「悪いんだけど、ちょっと部室の掃除してきてくれない?あ!水戸部くん!名前ちゃんのお手伝いしてくれる? 高いところとか掃除するの大変だと思うし。」
水戸部先輩はこく…と頷くと、優しく微笑んでくれた。
「…なんで水戸部先輩なんだよ。」
「火神くん、嫉妬は見苦しいですよ。」
「…るせっ!」
「ダアホ。水戸部ちょっと手痛めてんだよ。今日は元々念のため午後練は見学の予定だったの。」