第14章 Hot Spring*誠凛*
<伊月>
「はい…。」
俊もやっぱり色気がある方がいいのかな。
私、スタイルよくないし…。
彼の横に並ぶのがいつも申し訳ない。
「ちなみに伊月くんは結構日向くんたちにツッコミ入れてたわよ。まぁ、まとめて鉄拳制裁しちゃったけど☆」
リコ先輩がしょんぼりする私にフォローを入れてくれた。
その言葉でモヤモヤとした気持ちに晴れ間が見えた。
後で俊と話してみよう。
彼の口から聞くことが真実だから。
お風呂を出ると、すぐ手前の自販機の前に俊が立っていた。
「じゃあ私は先に戻るわね。ごゆっくり♪」
リコ先輩は気を利かせて二人きりにしてくれた。