第12章 Confidence*高尾*
「送ってくれてありがとね。」
一人暮らししている私のマンションの前まで、高尾くんは送ってくれた。
心なしかいつもよりも目が真剣な気がする。
「名前ちゃん、あんま自分のこと悪く思うなよ。」
私の頭をぽんぽんっと叩いて、顔を覗きこんできた。
「…俺名前ちゃんのこと好きだし、好きな子が自分のこと嫌いだったら悲しいじゃん。」
「…はっ!?えっ!?」
あまりにも突然の告白。
「最初に声かけたのは寂しそうだったからなんだけどねー。笑った顔見たら、その日からやたら名前ちゃんばっか視界に入るようになった。もっともっと笑った顔見たい!てか、俺と一緒にいたら笑い過ぎて腹筋割れるんじゃね?」
真面目な話からの展開に、ぶはっ!と思わず吹き出してしまった。
「…高尾くんは私の恩人なんだよ。高尾くんに会ってから毎日キラキラするようになった。自分に自信が無くて隠そうとしたけど…私も高尾くんのこと好き。だからいっぱい笑わせて?」
「よっしゃーー!」
そう言って高尾くんは私を強く強く抱き締めた。
そして、耳元で囁いた。
「名前に俺から愛されてるなーって自信持ってもらえるように頑張るから。」
「ふふっ…ありがと。じゃあ私も同じくらい頑張る!今度高尾くんがバスケしてるの見たいなー。」
「おっ!じゃあ今度名前連れて、秀徳バスケDay行こうかなー。格好よくて惚れ直すぜ、絶対!」
「何言ってんの、もう!」