第4章 裏と表と誠の意
海斗「なぁ~陸斗~
百合の奴今日素直じゃね?」
陸斗「図星をつかれたからだろ…
はぁ……凄い方々だな全く。」
陸斗は眠っている百合の頭を
愛おしそうに撫でながら言った。
海斗「それにしても俺たちが
屋根裏にいて良かったよな?
山崎って奴を追ってきたら
下が百合の部屋だったんだから」
陸斗「スパイの仕事を経験してて
良かったじゃないか、海斗?
こっちで役にたったんだから。」
海斗「そうだけどよ……。
スパイは屋根裏なんかに身を潜めるかよ……
俺たちの世界だったらもろバレだぜ?」
陸斗「…………あぁそうだな。
おい、海斗」
海斗「なんだよ。」
陸斗「俺がいないときは
百合のこと頼んだぞ、
万が一ということがあるから……。」
海斗「そんなの、お前に言われなくてもわかってる!!
てかよ、陸斗?」
陸斗「なんだ?」
海斗「ここにいる奴ら誰なんだ?
歴史に出てきたっけ?」
陸斗「………………。」
物が言えず呆れている陸斗。
まだ海斗は彼らが後に新撰組と
いう名になることに気づいていなかった。
陸斗「読者様、海斗が馬鹿な弟で
誠にすみません。」
海斗「はぁ?誰が馬鹿だって?陸斗!!!」
お前だよ、海斗
こうして騒がしい1日が
過ぎていったのだった。