第26章 7人目
錦戸は落ちついてきていた。
頭から、霧が晴れる感じがしていたからだ。
錦戸「村上くん、なんか変な感じせん?」
涙を拭きながら、錦戸が言った。
村上「何がや?」
村上は答えた。
錦戸「俺ら、最初は7人ちゃう6人やった!」
何かを思い出したかのように、錦戸は立ち上がった。
村上「亮、何を言ってねん?」
錦戸の言葉に不思議そうな顔の村上。
錦戸「俺らは6人で子供の頃から一緒やった...。
それで、勇気だめしにこの屋敷に来たんや...、
そして悪魔と契約したんや、
死にたくなかったらって.....」
微かにある記憶を思い出そうと錦戸は必死だった。
村上「亮?」
錦戸「吸血鬼になってから一人増えたんや、
でも誰も気がつかんかった、昔からの仲間やと思ってたんや、
...みんなは記憶を消されてたんや.....」
村上「ちょ、亮、どういう事なんや、落ち着けや!」
村上は、錦戸の突然の言葉に焦っていた。
錦戸「村上くん、みんなの所へ戻ろ!
嫌な予感がする!」
村上はその言葉で、錦戸と二人で走り出した。