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Dye D?

第10章 神の救い?


丸山は、弱っていく大倉を見て
涙を流し、悲しんでいた。
私はそんな彼らを震えながら見ていた。
恐怖が私の心を支配していたが、
突然、衰弱している大倉が私の目に映った。

彼が、消えてしまう...!
そう思った瞬間、
私は傍にある割れた硝子を強く握り、
自分の手を深く傷つけた。


渋谷「お前、なにしとねん!」

驚く渋谷の声すら私には届かなかった。
私は、大倉を助ける事しか頭になかった。

他の人を押しのけて、
大倉の傍にフラフラになりながらも、
必死に歩いていった。
そして弱っている彼の口元に
傷口を持っていき、血を与えた。

「愛は全てを救う....」

神に祈りを捧げながら彼に血を与えた。

錦戸「血、血だ、よこせ、、!」

私の血の香りに、
理性を失った錦戸が暴れだすのを、
村上が必死で制止する

大倉「う………ぐ……」

血の味に酔いながらも、必死に耐える大倉


私は必死で神に祈り続けた。
その行為が神に背いているとも知らず、
ただ、大倉を救うために。

その姿を、他の者は黙って見守っていた。
しばらくすると、空腹を満たしたのか、
大倉は静かに目を開けた。

丸山「大倉、キズは?」

丸山は心配そうに駆け寄り、大倉を見つめ驚いた。

丸山「こ、これは!!!!!」

丸山は大倉をみながら震えて座りこんだ。

錦戸「丸、なんや、どなんしたんや!」

丸山の様子に錦戸も近づいて大倉を見た。

錦戸「なんや、これ!」

驚きを隠せずに、仲間をゆっくり見ながらみんなに言った。

錦戸「傷を負った部分だけ、人間に戻ってる...。
大倉が人間になろうとしてる...」
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