第4章 桃の誕生日
「お取込み中、すみません。神の遣いで来ました龍の化身、仁です。」
仁と名乗る男は突然現れた。
「仙果は渡さんぞ!」
「いえいえ、本日は仙果に関しての事ではなく、『神の巫女』についてお知らせしなければならなかったので来ました。」
「『神の巫女』?」
仁以外、誰一人としてわからなかった。
「神の巫女というのは、神と他の生物のハーフの女子のことです。強い魔力の様な力を持っていて、下手すると仙果を手に入れた神でも、手におえないらしいです。特に人間と神のハーフが一番強いです。」
「それがどうなさったのですか」
少し不機嫌な桃が聞いた。
「やはり知りませんでしたか…桃様、あなたは私のお仕えする神様と人間の女性のハーフ、つまり神の巫女です。」
「!?じゃあ僕、神の世界に連れていかれたり…」
「しないです。」
即答だった。
「あぁ、よかった。」