イケメン王宮◆イケメンがみんな悪かったら【R18】
第6章 勉強会【遊び人宮廷官僚レオ/R18】
[っ……そんな……まさか……]
もう
限界近くまで高められていたサラは
思考がまともに働かないまま
ゾッと背筋を凍らせる。
[私…このまま、ここにいる人たちに…?]
男たちの騒めきが盛り上がり始め
涙で瞳が滲みそうになった瞬間。
ふっとレオの手が止まった。
「それはダメだ」
レオが低く言い放つ。
「今日、彼女に触れていいのは
俺だけだから」
地を這うような声音に
しん……と部屋が静まり返る。
レオは俯いたままで
その表情は読めない。
[……レオ?]
サラは荒く息を吐きながら
レオを見詰めた。
短い沈黙が落ちた後
レオはふっと
柔らかい笑みを浮かべて
「今日の勉強会はこれでおしまい。
みんな、復習しておいてね」
いつも通りの声音で言った。
そして手早くサラの手首の鎖と
猿ぐつわを外すと
用意してあったバスローブでサラの身を包んで
耳元で囁く。
「行こうか、サラちゃん」
『え?』
[今、サラちゃんって………]
レオは
さっと攫うようにサラを横抱きにすると
そのまま
部屋を後にした。
その一連を
貴族たちは
あっけに取られて
ただただ見ていた。