イケメン王宮◆イケメンがみんな悪かったら【R18】
第6章 勉強会【遊び人宮廷官僚レオ/R18】
やっと状況を理解したサラは
恐れ慄き、首を振る。
『そんな…私には無理です』
「大丈夫、ただのモデルだし、
たいしたことするわけじゃないから」
『そ…、そうなんですか?』
「うん。それに…」
レオが
サラの耳元に唇を寄せ
他には聞こえないように小声で話しかけた。
「今、辞められると困るんだよね。
有力貴族も集まっちゃってるし、
宮廷官僚や、ジルも絡んでる勉強会だから……
信用問題っていうの?
王宮の心象が悪くなっちゃうと、
国家の威信にかかわるし。
今から代わりの女の子なんて探してられないし…
このままお願い出来ないかな」
レオの助けを乞うような声音に
[うっ……レオが困るのは、申し訳ない…かも…
たいしたことないっていうなら…大丈夫…だよね?]
『…分かりました、私に出来る範囲でなら』
優しいサラは仕方なく頷く。
「ありがとう、マリアちゃん」
レオは嬉しそうに微笑むと
そっと掠めるように
サラの頬に口づけをした。
『……っ』
サラの頬が少し熱くなる。
「お待たせ、じゃあ、続きしようか」
待たされて、ざわつき始めた貴族たちを制するように
レオの声が部屋に響いた。
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