イケメン王宮◆イケメンがみんな悪かったら【R18】
第3章 衣装【お色気教育係ジル/R18】
『ジル、私、こ、こんな恥ずかしい格好っ…』
サラは思わず
ベルトを解こうと手を伸ばした。
と
ジルの手が背後から伸び
その手をきゅっと摑まえて。
「いけませんよ。
先ほども申しましたが
これは公務です」
『こ…公務?
これがですか?』
「そうです。
特別な衣装を着て頂いているだけですが
何か問題でも?」
ジルは何事もないような
いつも通りの口調で問う。
[ユーリもそうだったけど…
ウィスタリア城では、これが普通なの?
私が、意識しすぎているだけ?]
『公務って、一体なんなのですか?
ユーリが、ジルに聞けと……』
「こちらの衣装は“ボンテージ”といいます。
プリンセスとして次期国王候補を選んで頂く以上、
より多くの男性の心を射止めて頂き、
選択の幅を広げなければなりません。
その為に
女性の魅力をより高められるよう
この衣装を身に着けて頂くのです」
『あの………言っている意味が
良く分かりません…』
「詳しくお答えせずとも
これから
嫌でもお分かりになりますよ
プリンセスご自身のお体で…」
ジルの瞳の奥に
一瞬、獰猛な光が宿る。
サラは、ぞくりと背筋を震わせ
鏡に映る自身の恥ずかしい姿から
目を逸らした。