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イケメン王宮◆イケメンがみんな悪かったら【R18】

第11章 優しく【ミステリアス公爵ルイ/R18】


『……辞め…ない…』


(…っ……君は…)


それまで揺れなかったルイの心が
わずかに揺さぶられた。
庶民の女の子を
元の生活に戻してあげたい…
ただ、それだけだったのに。


ルイは、サラから離れた。


「……分かった」


そう言うと
サラの拘束を解く。


(きっと俺は…君には敵わない……)


ルイは自分のジャケットをサラに羽織らせる。
ルイの香りがサラを包んだ。


「…ここで待ってて…
湯浴みの準備してもらってくる…」


恥ずかしい蜜で濡れてしまったサラの為に。
ルイは、部屋を出て行こうとした。


『……っ、ま、待って』


サラは思わずルイのシャツを掴んだ。


「…なに?」


ルイが振り返ると
俯き
長い睫を恥ずかしそうに震わせながら
小刻みに震えるサラが目に入った。


愛らしい…
が…
どこか色香の漂うその姿…


零す様にサラは訴える。


『あの…ルイ………っ…』


しかし
恥ずかしがり屋のサラの口から
その先を言えるわけがなかった。


触れて欲しい


などと…


ルイは察する。


『…媚薬……辛い?』


初めて
柔らかい声音で話しかけるルイ。


サラは少し驚いたような表情を見せたあと
俯き加減で
こくり…
小さく頷いた。



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