• テキストサイズ

【R18】【ハイキュー!!】 ドSな彼氏

第14章 番外編1 束縛な彼氏



「せーの、及川先輩、頑張って~!!!」

キャーとつんざくような黄色い声。

彼女たちの視線の先には、ユニフォームを来た及川さんがいた。

にっこり笑って彼女たちに手を振っている。

同級生には見ない顔。1年生なんだろう。

ヒラヒラする彼の手をバチンとはじめちゃんが叩いている。

怒られている……みたい。

それを見て、向こう側のコートにいる人たちが何か言っている。

黒いジャージを着た、今日の練習試合の相手チームのメンバーだ。

金曜日の放課後だからか、観客が多い。

特に女の子の数はハンパない。

相変わらず、及川先輩はモテる。

私……彼女がいても、関係ない。

「及川せんぱ~い!」

別の女子集団が別の金切り声をあげる。

及川さんは、懲りずにまたにっこり笑顔を向ける。

と、どうやら私がいることに気がついたらしい。

焦った顔で、視界からいなくなる。

するとすぐにスマホが震えた。

『これはなんでもないから!』

別に気にしてないのに。

変なとこで律儀だ、及川さんは。

はじめちゃんとのことやいろいろあった後、及川さんはちょっと変わった。

ちゃんと「好き」って言ってくれるようになった。

裏腹な態度も取らない。

……そのかわり、感情を素直に出してくれるようになった。

ちょっと、素直すぎ……?

「ありがっ……ざ~したっ!」

大きな掛け声にコートを見ると、試合が終わっていた。

うちの高校が勝って終わったらしい。

周囲の女の子は半泣きで喜んでいる。

結局途中から、持っていた本に没頭してた。

きっと及川さんはまだこれからミーティングとかなにかあるはず。


混雑が収まるのを少し待ってから席を立つ。

出口への通路を歩いていると、控室から大きな人影が出てきた。

/ 69ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp