第2章 仕返し
「じゃあ、これ付けようか?」
「…へ?…………!!!」
「見たくないんでしょう」
目を開け見えたものに、四季は何故すぐに目を開けなかったのかと深く後悔した。見たこともない無邪気な笑顔の七瀬が持っていたものは…四季が七瀬の家に来た際に付ける為に買っていたアイマスクであった。
七瀬の寝室にはパソコンが置いてあり、夜遅くまで作業をしていることも少なくない。そんな時に四季が明るいままでは寝られないことを知り、いつも部屋に準備してあったのである。
「……っ!見ます!!も、もう目開けたんで……」
「ちょっと、遅かったかな…」
「そんなっ……」
有無を言わさず、七瀬はアイマスクを四季に付けた。縛られているとはいえ、指先は動かせる四季は目元に手を持っていき、必死に外そうとした。そのことに気づいた七瀬は両手首を掴み、四季の頭上に押さえつける。そして耳元に顔を寄せると…
「これ…外したら……お仕置き増えるからね?」