第2章 仕返し
「え…?」
ふわりと体が宙に浮く感覚に四季は驚き固まった。肩に担ぎあげるかのように持ち上げられているのである。ほっそりとした腕のどこにこんな力があったのだろうと驚きもしたが、それよりも七瀬の向かう先に気づき四季は抵抗した。
「ちょっ…!七瀬先輩!まだ朝で……!」
「なんでも叶えてくれると言ったのは四季くんですよ?それとも、さっきの言葉は嘘だったんですか?」
「いや…私の言ったのはこういう事じゃなくて……」
「それにね…」
四季をベッドまで連れてくると、そっと下してベッドの上に座らせてやった。抵抗などあってないようなもので、軽く四季を押さえながら七瀬はパジャマを脱がせていく。そして、一糸纏わぬ姿になった直後、七瀬は四季の肩をドンっと押した。
「……!?」
頭に来るであろう衝撃を覚悟した四季であったが、計算されたかのように頭は枕に沈みこんだ。そして間を開けずに七瀬に圧しかかられていた。いつものような優しく慈しむような動きではないことに少し怖くなり四季は先程よりも抵抗を強めた。抵抗する手を掴まれ、顔の左右でベッドに縫い付けられるかのように押さえつけられる。
「これはお仕置きでもあるんですよ…?」