第1章 お仕置き?
「駄目です!!」
「?」
咄嗟に大きな動きをした四季に驚いていると、四季は起き上がり七瀬を仰向けにさせてその足元に跨った。そして七瀬が四季が何をしようかと気づくより前に、体を屈め七瀬の中心へと口づけた。
「…!!やめなさいッ」
「さっき気持ちよくさせてあげるっていいました…」
「汚いからっ……!!」
止めさせようと上半身を起こそうとした七瀬を見て、四季は小さく唇を開きそれを口に含んだ。唐突に襲った刺激に七瀬は動けなくなる。
「っ……!」
口の中でビクリとそれが脈うち、七瀬を見ると眉根を寄せ、洩れそうになる声を抑えているようだった。その姿に嬉しくなった四季はその行為をエスカレートさせていく。
「ん……むぅ……ぁ…」
舌先で舐めてみたり、両手で包み込むように撫でてゆく…それでも先端ぐらいしか口に含むことが出来なかった。さすがに根元まで口に含むのは怖かったのである。
「…もういいから…怖いのでしょう?」
優しく囁かれた言葉はかすれ、快感を感じていたであろう証拠のようで、四季は怖さよりも愛おしさが勝った。
「あ…彰…大好きです」
いつも睦事の最中にしか言わない名前を呼ばれ、それだけで七瀬は甘い快感と幸福を感じていた。
「僕も大好きですよ…だから…」
ね、と四季を抱き上げようと腕を伸ばしたが、またしても抱き上げることは出来なかった。