第38章 IH予選─VS伊達工業高校─
〜東峰 side〜
“日向が光れば光る程、相手のブロックは目が眩むのさ”
東峰
「………」
強靭な“壁”に惨敗してから3ヶ月…
“ブロックが目の前から居なくなって、ネットの向こう側がばあっと見えるんです”
そんな場面も今まであった筈だ…
“やられっぱなしが嫌だって話です”
そう思う気持ちもある…
“鉄壁=完璧な壁ではありません。鉄の壁だって、崩せるし、壊せるんです”
壊せない壁は無い。
そう言われ、俺は返事をしていたけど…
どうしても、“鉄壁”の向こう側はイメージ出来なくなっていた。
“東峰先輩なら、きっと味わえますよ”
鉄壁の向こう側は、どんな景色だろうか…