第37章 水色のジャージ
〜池尻&道宮 side〜
─一人は泣き、一人はぼーっとしていた─
池尻
「…俺にしては、頑張ったよな…それなりに…サボらずやったし…」
──テレビで、
試合を見た次の日は、巫山戯て本気半分で、
“将来は、日本代表になる‼︎”とか言ったりして、
活躍してた選手の真似してみたりして、
そのくせ地味な筋トレになった途端に、テンション下がったりして、
これで終わりか…早かったな、まだ6月だぞ。
─あの時、もう少し…もう少しだけ頑張ってたら、
─筋トレも走り込みも、もっと頑張ってたら、
─もっと主将らしく出来てたら、
─レシーブ一本にもっと必死になれてたら、
─あと一歩足が前に出ていたなら、
──もう少し、バレーをやれていたんだろうか…