第29章 練習試合─VS音駒高校─
〜孤爪 side〜
昔から、自分から友達とか作れた験しが無い。
他人は苦手で関わりたくないくせに、他人の目は凄く気になる。
目立たない為に神経を尖らせた。
昔から遊び相手は、歳も家も近いクロだけ。
スポーツは特に好きじゃないけど、バレーボールは昔から触ってた。
中学はクロに言われて、何と無くバレー部に入った。
人数は試合出来るギリギリだったけど、ちょっと楽しかった。
高校でも、また何と無く続けた。
少し前まで強かった学校だった。
人が沢山居た。
ココは苦手だと思った。
『先輩』というのは、1年とか2年とか早く生まれただけで、どうしてあんなに威張るんだろう?
“お前は、絶対にチームを強くする”
強いのは俺じゃなくて─皆だ。