第3章 騒がしい初日
澤村先輩が体育館に戻り、体育館の扉を閉めた。
菅原
「──良いのか?田中入れて。戦力になるだろ」
私は、澤村先輩に歩み寄った。
暦
「…第3者を入れる事で、2人に2人の連係力の無さを分からせる狙いですか」
澤村
「!よくわかったな、鳴宮」
やっぱり…
暦
「…バレーボールにおいて重要なのは〝繋ぐ〟事。仲間でそれが出来ていないチームは、どんな強い選手が居ようと弱いです」
私がさっき言えなかった言葉。
澤村
「ああ…まして、まだまだ力不足の日向を抱えて、個人主義は致命的だ」
澤村先輩の考えは尤もだけど…
菅原
「………なんかさー、あいつらにキツイんじゃねー?大地。主に影山にー」
田中
「確かに、いつもより厳しいっスね、大地さん」
私も、少し厳し過ぎると思ってる。
澤村
「………」
菅原
「何か特別な理由でもあんの?」