第2章 出会い
澤村
「近所の高校の…偶にそこらですれ違う高校生が、東京のでっかい体育館で、全国の猛者達と戦ってる…鳥肌が立ったよ」
日向
「!」
澤村
「もう一度、あそこへ行く」
体育館の外で、数羽の烏が飛び立った。
澤村
「もう、〝飛べない烏〟なんて呼ばせない」
…思わず聞き入ってた。
私は、“小さな巨人”の事は知らないんだけどね。
影山
「…全国出場を、〝取り敢えずの夢〟として掲げてるチームは幾らでもありますよ」
田中
「⁉︎バッ、このヤロッ(小声」
いや、確かにあるけどさ…
澤村
「あぁ、心配しなくても、ちゃんと本気だよ」
先輩の目に、曇りはない。
影山
「っ!…」
田中
「バカめっ(小声」
澤村
「─その為には、チーム一丸とならなきゃいけないし…教頭にも、目を付けられたくない訳だよ」
日向/影山
「(ギクッ」