第2章 出会い
澤村
「──俺はさ、お前らにオトモダチになれって、言ってんじゃないのね」
その時、菅原先輩に腕を引かれ、私は何故か2人から離された。
澤村
「中学の時に、ネットを挟んだ敵同士だったとしても、今はネットの〝こっち側同士〟だってことを自覚しなさいって…言ってんのね」
日向/影山
「!!?(ビクーッ」
私からは見えないけど…2人の反応から、澤村先輩の怒りを察する。
澤村
「─どんなに優秀な選手だろうが」
澤村先輩が、影山君の肩に置いた。
影山
「?」
澤村
「一生懸命でヤル気のある新入生だろうが」
日向君の肩にも。
日向
「⁇」
澤村
「仲間割れした挙げ句、チームに迷惑をかけるような奴は、要らない」
澤村先輩が、2人にそれぞれの入部届を押し返すと、2人を体育館から放り出した。
澤村
「互いがチームメイトだって自覚するまで、部活には一切参加させない」
そして、2人を外に出したまま──体育館の扉が閉められた。