第9章 黒色のジャージ
暦
「月島君って、ちゃんとお礼言えるんだね…ドンマイ言えないクセに」
月島
「(ムカッ」
月島“君”…うーん…
暦
「ねぇ…名前で呼んでもいい?」
月島
「は…?いきなり何?」
暦
「今更だけど、苗字に君付けで呼ぶの、他人行儀で嫌だなって思って」
私は基本的に、友達や同級生は名前で呼びたいタイプ。
月島
「…………」
暦
「…ダメかな?」
ちょっと不安に思いながら、再度聞いて見る。
月島
「!…別に」
月島君から顔逸らされたけど、「別に」って良いって事だよね?
暦
「じゃ、今度から蛍って呼ぶね。山口君も、名前で呼んでも良い?」
山口
「うん、いいよ!」
暦
「ありがとう!」