第52章 大事なこと
私は、無責任に辞めると言った。
今も、戻りたいって…無責任に言ってる。
なのに…
暦
「怒らないんですか…?」
私を見る皆の目は、前と何も変わらない。
田中
「もー泣くなよ、暦!」
龍先輩が、両腕でバッテンを作る。
田中
「昨日暦が泣いた時、マジで焦ったんだからな!」
暦
「すみません…」
あぁ、やっぱり私はダメだ…
暦
「私は…ここに居ても良いんですか…?」
皆の優しさを、申し訳ないと思うのに…
菅原
「鳴宮に居て欲しいんだ」
東峰
「鳴宮が居ないと、皆困るんだ」
皆の優しさを、心底嬉しいと思う。