第51章 大切なもの
体育館に到着ー…一層緊張が高まる。
「何やってんだ、お前ら?」
暦
「!」
日向
「コーチ!」
今やって来たらしい、コーチと鉢合わせた。
烏養
「鳴宮…」
制服姿で翔陽と飛雄に捕まってる私を見て、コーチの眉間に皺が寄った。
烏養
「出したのか…退部届」
暦
「…はい」
コーチは驚かない。
暦
「知ってたんですか…?私が、バレー部を辞めるって事」
辞めると言った瞬間、また翔陽の手の力が強まった。
烏養
「梢からの事前情報があったんだよ」
暦
「やっぱり…」
梢の馬鹿…余計な事しなくて良かったのに…