第51章 大切なもの
扉を開けて、私達は体育館の中に入った。
今シューズ無いから、私は靴下で。
中に入って、最初に見たのは、私を見つめる先輩達の目。
最初に聞いたのは…
田中/西谷
「暦コラァァァ!!!」
龍先輩と夕先輩の怒鳴り声だった。
暦
「Σわあああ⁉︎」
鬼の如く形相で飛びかかって来る、龍先輩と夕先輩。
咄嗟に逃げようとしたら、翔陽と飛雄に止められて…
ガシガシッ
田中
「なに勝手に辞めてんだ‼︎」
西谷
「退部なんて許さねえぞ‼︎」
どっせーい、と両腕を引っ張られ、一気に皆の真ん中に出されてしまった。
暦
「あ……」
ど、どうしよう…⁉︎