第50章 失いたくないもの
暦
「なんか、意外だね…わっくんは、他人の決めた事に意見とかしない人だと思ってた」
いつも、相槌とか淡々としてるし…
牛島
「最後に試合った時、俺はお前に負けた」
暦
「そうだったっけ?」
家の庭にある小さなコートで、わっくんと私は何度もバレーで競い合ってた…
暦
「でも、もう流石にわっくんのが上だよ。ブロックしても吹っ飛ばされそう…」
牛島
「それは分からないだろう…俺は、お前より多く、俺の攻撃を止めた相手を知らない」
!また珍しい…
暦
「不意打ちだ…////わっくんが褒めるなんてっ」
複雑な筈なのに、やっぱり嬉しくて顔が熱くなる。
暦
「ハッ)まさか梢が何か吹き込んだんじゃ…」
牛島
「?何の事だ?」
あ、違うみたい。
暦
「〜〜っと、兎に角!私は、もうバレーはやらないの!マネージャーも辞めるから…もう、わっくんと競う事も無いよ」
牛島
「…そうか」