第50章 失いたくないもの
暦
「私は、牛島さんの親戚…というより、幼馴染みたいなもので…鳴宮暦といいます、高1です」
?
「彼女かと思った…」
暦
「え?」
?=白布
「!いや、何でも……俺は、2年の白布賢二郎」
暦
「白布さん…あ、セッターの」
名前を聞いて、予選のパンフを思い出した。
牛島
「白布、他の皆に少し遅れると伝えてくれ」
白布
「ハイ、でも…早めに戻って下さいね。あんまり遅いと監督に怒られますよ」
牛島
「ああ」
暦
「ご迷惑おかけしてすみません、白布さん」
白布
「良いよ、気にしなくて…じゃあ、また」
そう言って、白布さんは他の人達の居る方に戻って行った。
私は、わっくんに向き直って、顔を見上げた。
暦
「久しぶり!わっくん、元気だった?」
牛島
「ああ」