第50章 失いたくないもの
?
「牛島さんに…?」
その人が訝しげな顔をする。
あ、ファンとかと勘違いされたのかも…
暦
「あの、私は牛島さんのファンとかではなくてですね!いや、確かに彼のプレーはカッコ良いし、尊敬してますけど、そういうのではなくてっ」
…あれ?
話せば話すほど、その人の眉間にシワが寄っていく。
どうしよう…と思ったその時、
牛島
「暦?」
探してた人を見つけた。
暦
「わっくん!」
白鳥沢学園男子バレー部の主将、牛島若利…私は小さい頃からわっくんって呼んでる。
?
「“わっくん”?…2人は知り合いなんですか?」
牛島
「親戚だ」
わっくんが答えると、その人の眉間のシワが消えた。
誤解が解けて良かった…