第50章 失いたくないもの
私がぶつかった相手は、白鳥沢のジャージを着た男子だった。
髪は薄茶色で、身長は175cm弱くらい…
?
「……(ジー」
暦
「⁇」
その人は、少し見開かれたような目で、何故かこちらを見つめてる。
暦
「あの…お怪我とかしませんでしたか?」
?
「!え…あ、大丈夫…」
スッと、その人が私に手を差し出した。
暦
「ありがとうございます」
有り難く、私はその手を取って立ち上がった。
?
「そっちこそ、怪我は?尻餅ついてたけど」
暦
「大丈夫です。えっと…白鳥沢の選手の方ですよね?」
?
「うん」
やっぱり!
暦
「あのっ、わっく─じゃなかった。牛島さんに会わせて貰えませんか⁉︎」